あなたは今、こんな「モヤモヤ」を抱えていませんか?

  • 「頼みごとを断れず、いつも自分が損をしている気がする」
  • 「今の仕事は嫌いじゃないけど、このままでいいのか不安」
  • 「頑張っているのに、誰からも評価されていない気がする」

もし一つでも当てはまるなら、それはあなたが能力不足なのではなく、**「自分の人生の羅針盤(価値観)」**を持っていないからかもしれません。

こんにちは、管理人のやしです。

私は人事(HR)として多くのキャリア相談に乗ってきましたが、活躍している人や幸福度が高い人には共通点があります。それは、「自分が何を大切にしているか」を言語化できていることです。

今回は、漠然とした不安を解消し、あなたの人生をポジティブな方向へ導く**「価値観マップ」**の作り方を、人事の視点を交えて解説します。


なぜ「価値観マップ」が必要なのか?

結論から言うと、**「間違った壁にハシゴをかけないため」**です。

どれだけ一生懸命ハシゴを登っても(=努力しても)、そのハシゴが「登りたい壁」にかかっていなければ、いつまで経っても満足感は得られません。

  • 価値観マップがない状態: 目的地がわからず、他人の地図(親の期待、世間体、上司の顔色)を見て歩いている状態。
  • 価値観マップがある状態: 「自分はここに行きたい」という羅針盤を持ち、自分の意思で進む道を選べている状態。

この「納得感」こそが、ネガティブな感情を払拭する特効薬になります。

価値観マップ|リベシティ


【人事の視点】「自己理解」は最強の生存戦略

人事のプロとしてお伝えしたいのは、価値観マップは単なる自己満足のツールではなく、**「キャリアを有利に進めるための武器」**になるということです。

心理学や組織論の研究においても、**「自分の価値観を理解している人(セルフ・アウェアネスが高い人)」**は、以下の特徴があることが分かっています。

  1. 迷わない: 判断軸があるため、決断スピードが速い。
  2. 強い: 困難があっても「これは自分の目標のためだ」と割り切れる(レジリエンス)。
  3. 信頼される: 言動に一貫性があるため、周囲から信頼される。

つまり、価値観マップを作ることは、人生を豊かにするだけでなく、ビジネスパーソンとしての**「市場価値」を高めること**にも直結するのです。


実践!価値観マップの作り方(4つのステップ)

では、実際に作ってみましょう。用意するものは「紙とペン」、または「マインドマップツール(おすすめはMindMeister)」だけです。

中心に「自分の名前(または自分)」を置き、そこから枝を伸ばしていきますが、何を書けばいいか迷いますよね。

そこで、**「人生の4本柱」**というフレームワークを使います。

ステップ1:4つの柱を立てる

以下の4つの項目を中心に、思いつくまま書き出してください。

① 自分にとっての「幸せ」とは?

(些細なことでOKです。ここがエネルギーの源泉になります)

  • 例:天気の良い日にカフェで読書している時
  • 例:家族と食卓を囲んで笑っている時
  • 例:難しい課題を解決して「ありがとう」と言われた時

② 大切にしたい「価値観(キーワード)」は?

(判断に迷った時、これを優先するという基準です)

  • 例:自由、誠実、挑戦、安定、調和、健康
  • 例:「嘘をつかないこと」「約束を守ること」

③ なぜ今、ここにいるのか?(現状の整理)

(今の仕事や生活を選んでいる理由を深掘りします)

  • 例:スキルアップのため
  • 例:家族を養う安定した給与のため
  • 例:本当は転職したいが、勇気が出ずに留まっている

④ 人生でやりたいことリスト(30選)

(制限を外して、欲望のままに書いてみましょう)

  • 例:世界一周旅行にいきたい
  • 例:年収1000万円を超えたい
  • 例:海の見える街に移住したい

ステップ2:深掘りする(「なぜ?」の繰り返し)

書き出した項目に対して、「なぜそう思うの?」「具体的には?」と自問自答し、さらに枝を伸ばします。

[Image: 価値観マップの完成イメージ図]

(※ここに、中心から4つの枝が伸び、さらに細かく分岐している視覚的なマップ画像を配置します。例:ブログのメインビジュアルのような手書き風タッチで、楽しそうにマップを眺める人の図など)

インターネット上には多くの無料テンプレートがあるので、自分に合ったものをダウンロードして活用しましょう。
価値観マップテンプレート


価値観マップの活用方法

作ったマップは、引き出しにしまってはいけません。日常で使い倒しましょう。

1. 迷った時の判断基準にする

「A社に転職するか、B社に残るか」

そんな時、マップを開いてください。「自由」を大切にしたいと書いてあるのに、A社が規則でガチガチなら、それは不正解かもしれません。

2. 面接や1on1で活用する

「あなたの強みは何ですか?」「将来どうなりたいですか?」

マップを作っていれば、これらの質問に自分の言葉で、迷いなく答えることができます。採用面接官として断言しますが、自分の言葉で語れる候補者は圧倒的に魅力的です。

3. 定期的にアップデートする

価値観は変わるものです。半年に1回は見直し、「今の自分」に合わせて書き直しましょう。過去のマップと比較することで、「自分はこう成長したんだ」と実感できます。


まとめ:まずは「紙1枚」から始めよう

「価値観マップ」と聞くと難しく感じるかもしれませんが、要は**「自分の本音を可視化する作業」**です。

いきなり完璧なデジタルマップを作る必要はありません。

今日の夜、スマホを置いて5分だけ、裏紙に**「自分が本当に大切にしたいこと」**を3つ書き出してみませんか?

その小さな「書き出し」が、モヤモヤした霧の中から抜け出し、あなたらしい人生を歩むための第一歩になるはずです。

もし、作り方で迷ったら、いつでもこの記事に戻ってきてくださいね。

ABOUT ME
やし
1000人規模の組織で、経営戦略やDX、HR部門など経験。現在は、HR部門で、組織改革のPMや採用、人材育成を担当。「人を大切にする」を軸に、人間関係の悩みを理論的に解決し、自由で主体的に生きる人を増やすこと目的に発信しています。