仕事・家庭・プライベート、タスクに追われる毎日。
気づけば1日が終わり、余裕なく疲労が溜まる。
心身ともに限界を超えてもなお、頑張り続ける
本当は、もっと優先したい大切な時間があるはず・・・
余裕がない人が多い理由として、生産労働人口の減少により、
1人あたりに期待される仕事量が増加しています。
私の所属する組織でも、転職や定年退職を選択し、
組織に残る選択をする人が減っています。
また、慢性的な人材不足や収入の確保のため、共働き世帯が増加し、
仕事と家庭のバランスを重視する人が増えています。
このような状況でも、組織は利益確保のため、仕事を減らす余裕がなく、
苦しんでいる状況です。
今回の記事は、家庭と仕事のバランスを整えたいビジネスパーソン向けに
以下の悩みについて、解決策を踏まえ整理していきたいと思います。
①仕事と家庭のバランスは取れるのか
②優先順位の決め方
③時間を生み出す手法とは
ここからは、タイムマネジメントの手法を解決し、
読者の方に少しでも参考となるような整理をしています。
タイムマネジメントとは
タイムマネジメントとは、時間の使い方をコントロール(マネジメント)する技術のことです。
目的は、24時間の限られた時間を有意義に使用することで生産性を向上させ、
生活の満足度を向上させること。
時間は誰もが平等に持っているものであり、タイムマネジメントの効果は絶大です。
ただ、万人にあうマネジメントが存在しないことから
オススメしたい8つ手法を伝えます。
- 優先順位を決める(指標:価値観を整理)
- ToDoリストの作成
- プライベートも仕事も、先に予定を確保
- 午前:創造力 午後:無意識で進められるタスクで整理
- 会議は、ゴール、検討内容、検討時間を明確に
- 60%クオリティの即レス
- ECRSの原則(排除⇨結合⇨交換⇨簡素化)
- 小ネタ3選
1〜8については、これまでの学びと経験より得たノウハウから
オススメしています。
まずは、できそうな手法から試してみることが、成果につながる近道と言えます。
特に①は、全ての判断基準になり得るので
一番最初に実践することを推しています。
タイムマネジメント手法8選
タイムマネジメントの目的は、生産性を向上させ事業における目標を達成することです。
先ほど、オススメした8種の手法をご紹介します。
優先順位を決める指標
一番初めに整理したいのは、何を優先とするか指標(基準)を決めること。
ここでいう指標(基準)とは、任せれているミッションに対して、達成目標を定めることで決定する指標のこと。
組織のミッションに対する達成目標を整理しておくことで、ブレや漏れを少なくすることで達成に近づけます。
価値観マップの作成
自らの価値観を整理しておくことで、自らの強みを活かした施策を打つことができ、主体性が増すことで達成に近づくことができます。
リベ大でも人生の羅針盤として価値観マップの作成を推奨しているので、
優先順位を決める際には、役立ちます。

さらに、価値観マップにより目標と日々の取り組みの繋がりを感じることができるので、
充実感を得ることができます。
職場の価値観の把握
仕事は、1日の中でも多く時間を使っているため、職場の価値観を把握し
タイムマネジメントに活かすことをオススメしたい。
多くの場合、仕事は複数人で行うため、職場やチームの価値観や風土を把握しておく必要があります。
組織や一緒に働くメンバーの理解が深まれば、不要なストレスを与えず
互いの働きやすさ環境で生産性の向上に繋がります。
生産性が高く良好な関係が構築できていれば、仕事をお願いするなど
本当に必要なことに集中できます。
特に確認しておきたい価値観は以下のとおり
- 組織全体の価値観
- 経営層が重視すること
- 部・課のミッション
- 同僚が大切にしていること
- お客様のニーズ
所属長やマネージャーが、何を大切にしているか観察し把握することを重要視しています。観察とは、メンバーの使う言葉や行動から読み取る行為のこと。
一般的には、組織のルールを基準に価値観や風土が形成されますが、
ここでは、更に細分化した所属長やマネージャーが大切にしていることを
把握しましょう。
「聞けば済む」も1つの手段ですが、価値観や風土の比較は難しいため、
言語化できる人が少なく、個人の価値観を述べるケースが多い。
この目に見えない部分を読み取り、明示された組織目標に合う行動ができる人は、
全体の2割前後でしょう。
見えないものを感じて風土に合う行動を行っている人が評価される傾向にあり、
組織で融通を利かせやすくなります。
要は好かれたり尊敬されている人のことです。
この感じる力に不安を覚える方も多いと思いますが、可視化しづらい空気感は、チームをまとめる所属長ごとに色が出ます。
まずは身近に所属しているチームの価値観を把握し、融通の効く立場やポジションを探すことを、オススメしています。
ToDoリストの活用
ToDoリストとは、やるべきタスクをリスト形式でまとめたもので、業務管理やタスク管理に役立ちます。
- 複数のタスクを抱えている場合、何をしなければならないか明確に把握できる
- 作業の抜け漏れを防止できる
- 無駄な作業を減らすことができる
- 計画を立てて適切な時間枠の中でタスクを完了できる
- 心の安定につながる
上記のメリットにあえてデメリットを添えるなら、
・事前準備に時間を必要とすること
・緊急度・重要度の基準に経験が必要
であることです。
ただ、時間消費や経験が必要であることは、何に取り組んだとしても影響するため、実質デメリットなし。
継続して取り組めれば、費用対効果が持続していきます。
- 具体的な業務を洗い出し、ジャンル別に分類する
- 緊急度、重要度に分けて優先順位をつける
- 定期的な見直しと締め切りの設定を行う
ToDoリストの活用には、業務の整理から始める必要があります。大きい業務から小さな業務まで棚卸しします。棚卸しした業務は、下記の表を紙に書くことで簡単に整理できます。

この表におけるメリットとして、左下の「やらなくて良い仕事」、または後回しにできる仕事が認識できることです。
簡単な仕事からすぐに終わらせるのが有効ではありますが、そもそも必要のない仕事と整理できれば、優先順位の高い業務に時間を使えますよね。
重要度の高い仕事は、すぐに対応すべきですが、左上の緊急度が高く重要度の低い仕事に
ついては、期限を定めることで優先順位が決まってくるでしょう。
スケジュールの事前確保
プライベートや仕事、どちらも事前にスケジュールを押さえておくことが大切です。
特に、準備などの時間のかかる作業は、先に時間を見積もり予定として確保しておくと重要度も緊急度も高い仕事以外は、ブロックすることができます。
事前確保は、先の予定が基準となり業務の仕分けが進むとともに、プライベートの充実につながることから、長期的な心身の健康と生産性の向上が見込めます。
効率を最大限高めるタスク整理術
続いて仕事の優先順位に基づいて、タスク(やること)の内容により
取り組む順番を整理しましょう!
脳は、起床から3時間後に能力の最大値を迎えると言われています。
この特性を踏まえて生産性を高めるためには、
午前に創造力が必要なタスクを入れ、
午後から夕方にかけて無意識で進められるタスク
に取り組むことが、生産性向上に繋がります。
経験上の実感として、午前中にプレゼン資料などのロジカル思考を必要とする仕事など、創造性を求めるような仕事を入れる方が、生産性が高まります。
午後は、徐々に生産性が低下していくことを見据え、思考を必要とせず進められるタスクを入れています。
イメージとしては、単純な資料作成や淡々と進められる作業のことです。
ここで言う生産性の低下とは、心身ともに感じる疲れが影響し、
頭がぼーっとするなど集中力が低下している状態のことです。
身体の疲れは、食事や睡眠、適度な運動で癒すことができますが、
心の疲れは、個人で自分の癒やし方を持っておくのが良いでしょう。
上記については、コントロールできる範囲と優先順位を整理して
取り組むのがよいでしょう。
最高効率で進める会議作法
会議作法を決めることで、劇的に効率が高まります。
物事を決める際に、会議や打ち合わせ等の場を設けるのが
一般的ではないでしょうか。
会議の作法(ルール)がない場合、「何が決まったのか不明瞭」で
「コスパの悪い長い会議」など業務負担となることがあります。
これらのリスクを防ぎ、生産性の高い会議を実現する手法があります。
- 会議のゴール、検討項目、時間を提示
- 項目ごとの時間配分に配慮しつつ、会議を進行
- 最後にゴールに示した内容の決定事項を確認
上記が、無意味な会議を減らすためのプロセスです。
簡単にまとめていますが、①の準備が一番大切です。
特に、ゴール設定は、会議の目的から逆算して定めるもので、
ゴールが決まれば、検討項目と時間の整理に入れます。
②は参加者の属性や人数により会議のファシリテーションが上昇します。
ファシリテーション(進行役)の立場を担えるなら、会議をコントロールし
効率化できます。
経験上、論点を深掘りしすぎたマクロ視点の意見は、まとめが難しいです。
テクニックとして、意見は参考にするという姿勢を見せ、細かく議論する
フェーズの際に、改めて議論することを伝えると丸く収まります。
③は、最後に決定事項を確認する時間です。
この時間を設けることにより参加者の認識合わせと、次に何をするべきなのか(タスク)をはっきりさせることができます。
こちらも欠かさず実施しましょう。
会議には、①の目的や決定事項は確認し、議論に入ることで
論点に沿った内容で進行でき、時間を失うことが、確実に減ります。
最速レスポンスの効果
依頼事項については、50〜60点くらいで良いので、現時点で可能な限り回答しておくのをオススメしています。
多くの場合、依頼事項について、成果品の期待値が抽象的なことが多い。
方向性や作成期日、求める成果のイメージなど、言語化されていない場合は早めに確認することが、修正の手間を省くことに繋がり、時間の効率化に
直結します。
また、最速レスポンスの最大のメリットは、依頼者からの信頼が高まること
最速で応えることは、依頼者を大切にしていることが直感的に伝わります。
そのため、多少の不備や認識違いがあったとしてもトラブルに繋がることが減ります。
トラブルは、心身、時間ともに大きく消費する項目でもありますので、
最速レスポンスで時間を効率化していきましょう!
ECRS原則の活用
ECRS原則とは、Eliminate(排除)、Combine(結合と分離)、
Rearrange(入替えと代替)、Simplify(簡素化)の英語の頭文字を
並べたもので、マネジメント分野では覚えておきたい用語です。
タイムマネジメントで活用するためには、ECRSのE(排除)からC、R、Sと適用できるか確認していくのが良いでしょう。
Eliminate(排除)は、業務自体をやめてしまうことです。
やめる判断は権限によりますが、やめるための代替手段や統合などを検討することで、時間を省略できます。
Combine(結合と分離)は、他の性質の近い業務との結合や業務の分解を行い、他の業務と結合することです。
例えば、問い合わせ対応の業務では、分離すると問い合わせを受けると回答する業務に分かれます。問い合わせの回答の部分を、FAQやチャットボットの一部として扱うこともイメージできます
Rearrange(入替えと代替)は、Cにおいて分離した業務をやり方を変える(入替え)や別のツールに変える(代替)手法が挙げられます。
例えば、類似する効率の良い業務と入れ替えや、AIなどの自動化ツールに任せることが考えられます。
近年では、生成AIの進化が著しいことから、使用できると文章や画像作成においては、人よりも遥かに精度が高いです。
Simplify(簡素化)は、字の通りシンプルにしていくことです。必要のないことは省きつつ、優先順位や効果の低いものを省いていくと良いでしょう。
小ネタ3選
時間を生み出す手法を3つ紹介します。取り組むことで未来に向かって時間を生み出す
投資と捉えると身につきやすいので、ぜひ取り組んでみましょう。
資料の電子化
紙資料から電子に置き換えることで効率化が進みます。
紙のメリットとして、一覧性は、電子が劣る面もありますが、
利活用の拡張性や利便性、コストやセキュリティ面においては電子が有効
タイムマネジメントでは、電子の検索機能が有効です。紙の場合は、資料を探す手間やコストがかかりますが、電子が紙より優れている点と言えます。
単語登録&音声入力
スマホやパソコン操作では、利用する単語の登録や音声入力がオススメです
イメージとしては、2〜3文字の入力で10文字の変換が効率化されることは小さなことですが、塵も積もれば山となるでメリットとなります。
また、音声入力は、マイク機能向上により格段に利用しやすくなっています。
利用者が少ないことや他者がいる場面では、使いにくい心理的ハードルがありますが、利用してみると効果を実感できると思います。
60%確認
お願いや依頼事項は、60%程度で方向性確認をしましょう。
求める成果は人により変わります。最速で回答し微修正をかけていくのが、最短の業務完結に繋がります。
イメージとしては、「この内容で作っていますが、方向性は合っていますか」と確認してみると手戻り業務が圧倒的に減ります。
まとめ
タイムマネジメントにおける思考法や経験上効果が期待できた手法を
紹介させていただきました。
私は、タイムマネジメントの本質は、大切に思う、重要度の高い物事に時間を費やすための手法と捉えています。
まずは、少しずつでもよいので、取り組んでみることをオススメします。
成果の実感は、早く帰れる日が増えた!時間に追われることが減った!
など、随所に感じる場面が出てきます。ぜひ試してみましょう!